古い町並みがつづく阿波池田(徳島県)

徳島県西部にある三好市は、奥深い山々のなかにある。北側には阿讃山脈が連なり、吉野川の豊かな伏流水や冬に冷え込む気候を生かした地酒づくりも盛んな地域だ。

 

sponserdlink

三好市(徳島県)の中枢機能が集まるまちが、大歩危・小歩危や祖谷の起点ともなる阿波池田(徳島県)である。阿波池田は、地酒づくりのほか、江戸時代末から明治時代にかけては、葉タバコの関連産業が栄えたまちとして知られている。

Matimami

徳島県ならではの うだつの町並みも見られる

Udatunomachi

 JR阿波池田駅(徳島県)から池田駅前通りを北方向に進むと、。旧伊予街道にでる。通称「うだつ町並み通り」 と呼ばれる通りの沿道には、かつて隆盛したタバコの製造業者の商家が軒を連ねている。

目を見張るのは、切妻、本卯建など、さまざまな形式の「うだつ」を構えた商家が多く見られることだ。「うだつ」とは、隣家との境の二階の壁面からつきだした袖壁のこと。もとは防火の役割でしかなかったのだが、裕福な家ほど、立派なうだつを構えたことから、富を表す象徴の意味合いも加わるようになった。 

阿波池田(徳島県)の一帯では、江戸時代末期から明治時代にかけて、豊かな水源や気候風土を生かした、葉たばこが盛んに栽培されていた。「阿波葉」と呼ばれる銘葉で、良質で香ばしいことから、全国の愛煙家に愛されていた。交通の要所であった阿波池田(徳島県)には、近隣の土地で収穫された葉タバコが、一同に集積され、加工・販売が行われていた。

旧真鍋家住宅(たばこ資料館/徳島県)

Tabakoshiryokan

 刻みタバコの製造で富を築いた商家のひとつが、「うだつ通り」の中ほどに立つ、旧真鍋家住宅(徳島県)である。幕末から明治時にかけてつくられた重層な瓦葺きの建物で、屋根には、富の象徴でもある、「うだつ」も構えられている。

切妻造りの邸は、「たばこ資料館」(徳島県)となり現在、公開されている。二階建ての木造の建物のなかに展示されているのは、タバコに関する約200点の資料の数々だ。帳簿、機械、タバコの葉、ポスターのほか、製造工程も分かりやすく説明されており、阿波池田(徳島県)の経済を支えてきたタバコ産業のこと
がひととおり分かるようになっている。

阿波池田(徳島県)のタバコ産業の伝統は受け継がれる

 Tabakonohana阿波池田では、現在は刻みタバコの産業は衰退してしまい、民家の軒先で、時折、観賞用の葉タバコの花を見かける程度になってしまった。ただ、その伝統を受け継ぐ文化は残されている。

  たとえば、地元で踊られる「たばこ踊り」がそのひとつに挙げられる。「たばこ踊り」とは、大正時代から昭和初期に、地元のでタバコに携わっていた人々が踊ったのがきっかけになった踊りで、ハッピを身にまとい、三味線、太鼓、囃子に合わせて踊るものだ。ちなみに、毎月第3土曜日10:30~(要お問い合わせ)は、たばこ資料館(徳島県)にて、たばこ踊り保存会の有志による、「たばこ踊り」の実演が催されている。

(文と写真)井上晴雄

DATA


大きな地図で見る

DATA 阿波池田タバコ資料館
電話 0883-72-3450
住所: 徳島県 三好市池田町マチ2465-1
資料館入館料: 大人300円、高校・大学生200円、子供100円 幼児無料
営業時間: 9~17時
定休日:水曜
その他 毎月第3土曜日10:30~は「たばこ踊り」の実演あり(要お問い合わせ)

sponserdlink

徳島 特集

阿波池田の観光に便利な宿

無料ブログはココログ

プロフィール

  • (プロフィール) 井上晴雄:昭和52年生まれ ライター、画家として活動している。大阪府在住 旅行作家の会会員

    井上晴雄

    バナーを作成